IPodを脱ぐ。いわゆる、脱衣。

大学の生協の本屋に思想地図の四巻を探しに行ったらまだ入ってなかった。かもしくは少ししか入荷してなくてすぐ売れてしまった模様。土曜日はバスで駅まで人を迎えに行った。朝6時半のバスで。朝の6時半だなんて、夜の延長ではない朝にそんな時間があることに驚く。バス停に行くまでの道では、コンビニの横でボヤ騒ぎが起きていて、ヒマしていた夜勤の消防士達が「ヒマのままだったら良かったのに」という表情で甲斐甲斐しく働いていた。帰りのバスでは浮かれていた。楽しくなるぞ、という予感とともに。(それは予感だけにとどまらなかったが)パレードだった。一台だったけれど、それも後ろの一列だけだったけれど、加えて進行方向に向かって右端の一人だけだったけれど、パレードだった。しかし、パレードはIPodを奪ったのである。IPodがなくなると非常に味気ない静かで自由な朝を味わえる。けれども同時にパソコンと兼用のイヤホンも落としたため、今は昔(竹取りの翁というものありけり)買って音が気に入らなかったヘッドフォンを使っているのだが、部屋中を右往左往できるくらいのヒモの長さ。落としたイヤホンの長さは1.2メートルくらいだったのに、今度はお茶も取りに行ける。IPodを無くした事で僕はほんの少しコードから解放された。ドゥルーズ=ガタリ達の言う脱コードも、実際そのぐらいの事なのかもしれない。(なわけないじゃん)別に遺失物引き取りセンターのような所に電話をかけて探したりはしない。


You Tubeでたまたま見た動画で曽我部恵一がM.I.Aとエンターシカリとランタンパレードを同時にプッシュしていた。


黄色い服と赤い服の人の踊りを見ているとなんだか笑える。アルバム「魔法」のレコーディングにはドラムの人は全く来なかったらしい。もちろんドラムは打ち込みなのだけれど、途中で熱心にドラムセットを叩いてるシーンが入っているのは(微妙に尺が長いのも)きっと極上の皮肉なんだろう。タバコを吸って、モクモク吐いて、なんだかよくわからないものをグビグビ飲んで、ださいとかっこいいの間に差し込んだ絶妙なセンスのPV。