沖縄のこと、もしくはお金でなんらかの物を買うことについて

今月の頭に沖縄に行ってきた。高校時代の友人4人との旅だったが、うわべでは言葉を言葉で洗う過酷なディスりあいがおこなわれつつ、本質的にはのんびりした旅行だったと思う。夏はまだまだ夏で、夕方の夕立も含めて夏だった。実質3日間の行程で、かの有名な…

横光利一 『機械』 を殺しの告解として読む 

機械・春は馬車に乗って (新潮文庫)作者: 横光利一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1969/08/22メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 54回この商品を含むブログ (38件) を見る横光利一『機械』を以下の観点から、解題していこうと思う。 1、内発的な感情が欠如…

コーマック・マッカーシー 『ザ・ロード』

ザ・ロード (ハヤカワepi文庫)作者: コーマック・マッカーシー,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/05/30メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 54回この商品を含むブログ (67件) を見る最近はアメリカの小説家の作品か、アメリカを舞台にした作品…

電話

僕は電話がとても嫌いです。何をしているときでもこちらには覚悟がないままに突然かかってきて、突然しゃべりかけてきて予定だとか生活を邪魔するし、シカトしようにも無視できる理由がさしてないのですぐにばれてしまうし。かけている方は覚悟をする猶予が…

 『東京公園』 『奇跡』

高校時代の友人と一緒に池袋文芸坐で映画を見た。文芸坐には初めて行ったのだが、いまどき珍しい入れ替えなしの映画館だった。東京の映画ファンにとっては常識なのだろうが。オールナイト上映イベントも豊富にやっているみたいだった。1本目は青山真治氏の『…

 高野文子 『るきさん』

るきさん (ちくま文庫)作者: 高野文子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1996/12/01メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 94回この商品を含むブログ (155件) を見る女性が人として描かれない時代というのはまだ20世紀がうら若く希望に満ち溢れていたころのこ…

[書評] ドン・デリーロ 『ボディ・アーティスト』

ボディ・アーティスト (ちくま文庫)作者: ドン・デリーロ,上岡伸雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/07/08メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (12件) を見る『ボディ・アーティスト』において主人公宅に出没するタトル先生(…

寓話調に言うならこうなるだろう。休暇に入ってカーニバルがやってくるとみんな五才児になる。透き通る暖かな水の膜に守られて、みんな五才児になる。思い思いの声を出して、本当に喋りたいことを喋り、本当に笑いたいことを笑う。嘲りも含めて。みんな彼ら…

bloodは赤だけど8月は死の季節(セミの)

夏も終わりに近づくとセミが死んで潰れてちぎれて転がっているのをしょっちゅう見る。ハトやカラスやスズメはあまり死体を人目にさらさない。個体数に圧倒的な差があるという意見もあるのだろうが、死のシーズンが限られているセミと違って一年中死んでいる…

ナイキ/ニケ(勝利の女神)

朝、辺りはまだ薄暗い。空はどんよりと青白く曇っている。摩天楼の中州と緑の多い人口島を結ぶ吊り橋を黒人が白く息を吐きながらTシャツにランニングパンツ姿で走っている。紺色のニット帽をかぶり、何を聴いているかはわからないが白いイヤホンをして、鼻の…

culture politics tax

ビールよりも圧倒的に梅酒やチューハイが支持される昨今、今後20年ほどでビール文化というのは壊滅的になるのではないかという予感がしています。 そもそも嗜好品というのは最初のうちは苦くてまずいもので、たとえばコーヒーだとかビールだとかいうのは、ど…

ハウスに関する知識

ハウス!! 家に帰れだって? 違うよ。みんなの大好きなハウスミュージック。僕らのハウスミュージック。家を出てみんなで聴くハウスミュージック。4つ打ち(「ウチ」だからハウスなんじゃないよ)を基軸グリッドとした繰り返されるビート。ビートは時に複雑にな…

屈曲してるね。

そうだこの日記は携帯からもポストできるんだった。菜の花の美しい花、あれは花が咲いていなくても「菜の花」であり、でも「菜の花が咲いた」であり、「菜の花の花」でもなければ、「菜」でもない宙ぶらりんな存在(構造から脱していると人は言う)なのだが…

トップランナーの構造

ここ最近トップランナーという番組があまり好きではなかった。というよりも箭内道彦という人物があまり好きではなかった。何たいしてもわかったふりで、「わかるよ、いいねそれ、わかるわかる」といって人当たりの良さで押し切ってしまう要領よしの人気者タ…

アイドルとしてのニッポンの地方都市

中心としての東京とその周縁としての地方都市。こうした二項対立は特に地方都市の側から意識されやすい。「東京は今こんならしいぞ」「東京ではあれが流行りだしたらしい」等々。面積は総国土の200分の1に満たないにもかかわらず、日本の10分の1の人口が集中…

ハーレム=中高一貫男子校論

東京や神奈川から高校時代の友人が来た。怒濤の二日間であった。さきおととい、スキーによる全身の筋肉痛のためにぼんやりしていたら「明日行くから」というメールがあり、寝て起きたらもう二人が来ていた。 彼らは王将で餃子を食ってからひたすらゲームゲー…

導入

「オトナ/コドモ」という概念はルソーがエミールにおいてその可能性を提起して以来、特に「あなたはオトナ/コドモのどちらであるか?」という文脈においてたゆまぬ議論の的になっているが、はてこの2極的議論は今までに何を生み出してきたかと考えてみると、…

赤いゴムボールがはねて、太陽と重なる時

セーラームーンを4話ぐらい見ました。湯船で「ミラクル〜ロ〜マンス」のメロディを思い出して、それ以外の箇所が全然思い出せなかったので、youtube で検索してみてしまいました。そこそこおもしろかったのですが、声優の声が高すぎて続けて見るには4話が…

そりゃ回転木馬ぐらいで良いとも思うよ。

何度も何度も言うけれど、何度も何度も聴いても良い。たいして音楽を聴いていなかった中学時代からポールサイモンは好きだった。正確にはポールサイモンがここまで偉大な音楽家だという事を知ったのは小沢健二を聴き始めてからで、当時聴いていたのは「サイ…

おたく→オタクへの移行/郵便的誤配を待っている。

無知は恥である、というテーゼを盲目に信じきってここまで邁進してきた感があるが、無知の恥は無知の知で克服できる!ということに薄々気付き始め、知識とセンスに偏重しすぎる姿勢はいやらしいスノッブを生むだけであり、現代の社会にはそぐわない姿勢であ…

グッドスリープインバケーション

へルタースケルター/岡崎京子 を読んでいて、消費と欲望についての考えがある面では多少まとまった気がしたが、資本論のレポートが振り出しにもどった。バケーションに向けての道のりはまだ長い。

 On the Great Beat   

例えば以下は、先日カッコつけて書いて、サークルで1年に1度出す「年報」なるものにのせた文章。 個人主義が浸透してからの時代を現代、と規定するならば現代はキャラクタ化の時代だとも言えるだろう。0年代の文化を牽引していたとも思われるオタク文化は、…

湧いてきたやる気で溶けていなくなりそう

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ヤバいねこれ

これが こうなったり こうなったりするんだ 友達のお母さんにめちゃ似ている。

ぐっど

まじーんだよぼけ。

祖母が「知り合いがコストコで買いすぎたからってくれたんだけどまずいのよ、だからあなた食べなさい」と言って正月に持たせてくれたのがあのSPAM。洋物の肉の缶詰である。まずさを公言されてるもんで、なかなか手を出せずに今日までずるずるとしていたが、3…

自分のペンネーム考えるのって結構楽しいものです。

今日は、自分のペンネーム考えながら、トマトスープっぽいミネストローネつくってました。「ガスマ・スクダ」が第一候補です。勝間和代みたいで良いと思います。一人なのに二人みたいで良いと思います。第二候補は「磯野紀代子」です。本名よりもインパクト…

語学の習得ってなんでこんな苦痛なんだろう。

neco眠る、良いライブバンドですの。今日は午後から起きて、見仏記を読み返したり、パソコンに向かってほとんど笑っていたり。

優しいわれわれの獰猛な視点

そう、トクマルシューゴを聴いているとセンチメンタルなことを書きそうになる。やばい。そういうのは絵にしとけ。例えばサッカーのゴールシーンを観た時に感じるような、あのカタルシスのようなものはなんなのだろうか。喜びと興奮の雰囲気がむわっとこみ上…

現代における職業奴隷は楽か?

日本においてあの素晴らしい書生という制度はいつから消えてしまったのだろう。Macには右クリックが無いと思っていたのdが、色々いじりまわしていたら右クリックを発見。しかも「反転させた部分をgoogleで検索」という機能がついていた。使える。 グッドラッ…