ガムテープで風邪は治らず。

風邪だかインフルエンザだか分からないけれど、その類いのもの引く。辞書も風邪も動詞は引く。9度の熱が昨日のお昼頃から一晩中続いて、久々に死ぬかと思った。土曜日の午後は普通の病院はおろか休日診療所まで閉まっている始末で、意外と薄情なお医者様達である。今はミカンとポカリスエットで熱を下げたという感じ。頭痛で外に出る気がせず、病院に行くのはあきらめて家でアレサ・フランクリンのベスト盤を聴く。明日に架ける橋のカバーが良い。カバーってこうやってするのかって思う。ポール・サイモンが書いたメロディをコーラスに持ってきているところがミソ。

以下は最近注目している松田聖子加山雄三の楽曲をYouTubeであさるかたわら、みつけたもの。(逆説的に言うと)

まずはせいこうさん。

一時期ニコニコ動画吉幾三の「おら東京さいくだ」といろんな曲をまぜるのが流行っていたけれど、そんな遊びにはいとうせいこうが20年も前に気付いていたことが歌詞をよく聴くとわかる。そういえば最近ニコニコ動画を全然見なくなった。PV関連が削除されてからYouTubeとの棲み分けが進んだ気がする。せいこうさん、蛇みたいな目してるな。ベースラインがブリブリです。

ジューシィ・フルーツ近田春夫、と言ったほうがいいのだろうか)の「ジェニーはご機嫌ななめ」をやくしまるえつこが「おやすみパラドックス」のB面でカバーしていたのだが、明らかにA面の曲を食ってしまっていて、そこまでねらっているのかどうかわからないけれども、おもしろい。近田春夫からやくしまるえつこまで、これは大論文が書けるネタである。
ビブラトーンズの曲。「育ちの良い振りをするのが大好きな僕たちのような」っていう頭の歌詞にガツンとやられる。


これも最近知って、面白いと思った人達。PSGという三人組らしい。(そのまま検索かけると、パリ・サンジェルマンFCのことばっかひっかかります)メガネの人はPUNPEEというのだがYou Tubeで検索すると、フリースタイルの動画が何件か見つかってこれまたうまい。90年代後半から00年代初頭の日本のシーンじゃフリースタイルはKREVAの独壇場なのが火を見るよりも明らかだったんだけれど、やっぱりあんときゃ10年早かったんだなという感じです。どっかのライナーにヒップホップなんかだいっきらいでも遊び心が分かる人にはきっとひっかかるはず、みたいなことが書いてあったんだけど、良いえて妙、というか、それがヒップホップなんじゃないかと思う(逆説的になるけど)。麻薬も女も銃もない、8割が青空2割が雲の天気、そよ風、風邪、風情、それから遊び心、飛び出てる紐は全部引っ張る、きれいなボタンは全部押す、それが日本語ラップ
http://www.spaceshowertv.com/blackfile/studiolive/049.htmlこっちはスタジオライブの模様、PVより全然できがいいというさすがスペシャ。スタジオに牛持ってきてる時点で頭おかしいけど、歌詞を聴いてると、クローネンバーグのThe Flyのこと歌ってたりして、ふむふむとうならされてしまうのである。途中と最後に中年の女の人のナレーションが入るのはポケモンのエンディングテーマからの引用かな。んで、最後はこれ。


この人ピアノの弾き語りもうまいんだよな。ルミナスオレンジのベスト盤が出たらしい。これを機にマジメに聴いてみようか。