カラスの肛門

的なものを見てしまったのかもしれない。いや、違うかもしれないけれど。
近所の大きな病院の脇に片目がつぶれているような猫がたくさん集まる公園があって、今日お昼頃その横を通りかかったら数人の若い看護師(英語で言うところのナース)が談笑しながら全員タバコと缶コーヒーを持っていた。「なんだ、吸うんだー吸うんだー吸うんだーやっぱ吸うんだー飲むんだーいや飲むほうは別にいいか、でも吸うんだー吸うんだー。」と思いながらふと上を見上げたら建物のへりに止まっていたカラスがちょうどフンを落として、そのときに黒々とした羽の中から出てくるフンの収束点が一瞬わかったような気がしたのである。
それから、いつものように日が落ちてから部屋の電気を消して音楽を聴いていたら、マンションの向かい側の棟の女性がこんな寒い夜に洗濯物なぞを干し始めていて、さっき天気予報で今夜は雪になるとか言ってたの聞かなかったのかよ、凍るぞ、と思いながら洗濯物を干す姿の一部始終を、今日わざわざ買いに行った「青写真」という曲を聴きながら、その一部始終を見届けてしまった。そのあとなぜか急に罪悪感が湧いてきて、僕は変態だろうかという問題に関して30分ほど時間を無駄にした。洗濯物はまだ干してある。