下北(毛)沢東

おとといの夜、8月の後半はヴァン・ダイク・パークスにならいくらでも金を払おうと決意する。昨日は午前中、父親が隠し持っていたレコードをあさる。カラヤンのボックスやベートーベンのレコードが手に入る。その後、高校時代の友達と下北沢をぶらつく。実は初めて行った。友人曰く下北沢のユニオンは新宿よりも品揃えがいいらしい。アズテックカメラのファーストとヴァン・ダイク・パークスのファーストのCDを買う。アナログ版でdiscover america などがあったが、ドイツ盤で割高になっていたのであきらめる。神保町か御茶ノ水を掘ればまだあると期待して店を出る。店を出た瞬間決意が反故になっていることに気づく。

暑い中、突然振り向いたりしながら歩く。変な洒落を言いまくる。100回つまらないことを言っても、101回目がおもしろかったらそれでいいじゃないか思う。つまらない100回というリスクを敬遠することで面白い1回がどこかへ飛んでいってしまうのはあまりにももったいないことだ。おもしろい1回が出てくる土壌をつくるためにはつまらない100回を許容する心が必要なんだと昔から言い続けている。ドーナツ屋でそんな話をして、さらに変な洒落を言いまくる。黄色い階段の上の変な古靴屋の店頭で、若い夫婦が王将の餃子をつつきながら何にも知らないフリをしてプレステ3をしていた。小さな緑のクレーンの屹立、ビルの隙間から見える小田急線、電車の音がさえぎるネガティブマシンガントークアワーorシャワー、午後の4時過ぎ、これからの構想。