ある重要性について(出発にあたって)

実家の僕の部屋はだいぶ広くなった。親に置き手紙を書きかけて捨てた。とうとう今回、切符は片道だけだ。元旦にひいたおみくじは「方角:西」という文句を除いて最悪だった。西に向かうに連れて空は晴れてきた。いつでも歌は陽気だし、子供達は運転席にかぶりつく。川辺の色は前に来た時より格段に色付いている。
断続的に経過を眺めるのではなく、前後の関係性を貫くルールを知りたい。今が何時かということよりも、時計の中の仕組みのほうが今の僕にとっては重要なのだ。たとえ中を開けて元に戻せなくなったとしても。