まつたくひなきあしたかな

昔は濁音に濁点を打たなかったということにちなんで、こんな小噺が一つ。江戸のある所に、松田何某という男がおりました。餅屋を営んで近頃儲かってきた彼は新築の家を郊外に建てることに決めました。話はとんとん拍子に進んでついに明日が落成式という日の朝、彼は家の玄関の戸に「まつなくひなきあしたかな」と書かれた札が貼ってあるのに気付きました。実はこれ、餅屋の隣のそば屋の店主が祝いの句を書いてこっそり貼り付けたもの。「まつたぐいなきあしたかな(待つ類なき明日かな)」と詠んで進呈したのでございます。しかし当の本人松田の何某はこれを読んで大激怒。平和な町は犯人探しの大騒動が巻き起こったのでございました。その件についてはまた別の機会に。まつだくびなきあしたかな。ちゃんちゃん。

っていうような問題が古文であったらしい。句のところ以外は全部でたらめだけど。百人一首を全訳していこうかなと思う。和歌対策になるのはもちろん、単語も文法も確認できるし。百人一首が引歌にされてたらラッキーだし。