それでも新しいものを見つけることは結構難しいのです。

フェルメールだとか、セザンヌだとか、ブームというには程遠いけれど飛びつきがちなここもとの日本人であるけれども、やっぱり自分の意見を信じて、もっと新しいものを探すべきだと思う。マスターピースは確かに良い。けれどもそれらに対する知識や見聞、礼賛を教養として持っているのは前提であって、たとえば芸術作品が好きならばもっと同時代の作品に目を向けるべきだと思う。マスターピースはもう地位が確立されているのだから廃れることはない一方で、現在においてマスターピースとなる可能性をはらみつつ、埋もれてしまう作品がごまんとある(であろう)からだ。これまでもおそらく注目すべき何万もの人間を同時代の人々は闇に葬り去ってきたし、多分これからもずっとそうなんだろうけど。

高齢者に対する医療費を云々の話に関して、老人は死にゆく生き物なんだし、死なない老人はいないんだから、やっぱり老人と若者だったら、若者に対する医療を手厚くした方がいいんじゃないかと思う。「社会的価値」という尺度から人命を天秤にかけるなら、やはり若者の方に軍配が上がると思う。例えば火事場で、目の前で年寄りと若者が助けを求めているけれど一人しか助けられそうににないという場面に遭遇したら僕は確実に若者を助ける。だから若い世代に負担をかけるような制度はよくない。結局税金から補われるんだろうし。老いるということは「死が許される」ことだと思う。覚悟しとかないと。