東野圭吾? 天童荒太? ハッ。(ネルソン風に)

僕は、最近の大衆小説風推理小説(ミステリーってか?)があまり好きではない。僕が大嫌いな、もう本屋から彼らの本だけが全部燃えて消えればいいのにと思っている作家が、東野圭吾天童荒太である。彼らの小説のネタになっているのは概して幼少期のトラウマだし、それを宮部みゆきのまねっこのようなシチュエーションにふり混ぜて、ご都合主義の劣悪なお涙頂戴物を大量生産している。一回あたればあとはフォーマットに流し込んでいくらでも書ける。「こんなに不幸だぞ、泣け泣け、泣かなきゃ人でなしだぞ」と、読者を脅す。一冊書き終わっても何も進歩しない彼らは、また似たようなものを書く。トラウマを克服しなければ、分析もしない。ずっと、人殺しか性的虐待なんかの記憶の周りで停滞しているだけだ。最悪である。なんだ、儲けるためか? たぶん読者も作者と似たようなレベルなのだろうからほっとけばいいと思っているが、そんなものばかり書いていて恥ずかしくないのかなと、たまに疑問に思う。
妹がさっきまで東野圭吾原作のドラマを見ていて(流星の絆だっけ)、飯を食べながら横目で見ていたが、また似たようなパターンだった。戸田恵梨香がかわいいから全部相殺されたけれども。

ミステリーでは唯一桐野夏生が好きだ。ある事件があって、そこから発散していく何かが緻密に書いてあるからだと思う。